Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 春兆す

   
風は冷たいが日差しは暖かい真昼時、散歩でたったひとつ蕗の薹を発見。なんだか得した気分になった。いくつもあれば採って蕗味噌にするところだが、たった1本ではかわいそうで、採らずに撮った。
   つましくも愉しむこころ蕗の薹
   
   
昼間の日差しが暖かくなって、急に梅の花があちこちに見られるようになった。
梅は「春告草(はるつげぐさ)」ともいわれるように、春を心待ちにしている人間にいち早く春を告げる早春の花である。また「花の兄」という異名もあり、桜は弟格である、古来、花といえば平安時代中期までは「梅」をさしていた。
君ならで誰にか見せん梅の花色をも香をも知る人ぞ知る 紀 友則(古今集   
   
   
この紅梅は八重だが、桃の花にも似ている。一重咲きの紅梅を見たいが、近くではお目にかかれない。
くれなゐに色をばかへて梅の花香のことごとに匂はざりける 紀 貫之    
紅梅の紅の通へる幹ならん 高浜虚子