Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 Spring has come

今日は全国的に気温が高く、2月としては異例な、22度を超えた季節はずれのの暖かさの地方も多かったようです。まさに“春がきた”という感じです。今日出会った早春の花を紹介します。
玄関脇の赤、白の沈丁花のうち赤の花が綻び、甘く強い早春の香りをあたりに漂わせています。白はまだ蕾のままです。               
     
玄関の戸を開けたら プーンといい匂い あ、沈丁花
これは、幸(みゆき)ちゃんという6年生の女の子が書いた詩の一部です。『おかあさんのばか』という合唱曲におさめられている詩で、何回か豊声会のステージで歌ったことがありますが、とても好きな詩です。

日だまりに群れている、星が零れたような愛らしい花はオオイヌフグリです。イヌフグリとは、実の形が犬のフグリに似ていることから名づけられたといいますが、なんとも身も蓋もない命名です。千葉県あたりでは「星の眸」というそうですが、こちらの方がずっとセンシブルな名前だと思いますがね。
     
   いぬふぐり星のまたゝく如くなり 高浜虚子

一般に蓮華草といいますが、和名は紫雲英(げんげ です。子どもの頃、たんぼ一面に紫の絨毯を敷いたように咲いていましたが、これは晩秋のころ種をまき、翌春の花盛りのころすきこんで緑肥にしたのです。マメ科だから、蓮華草の根に根粒バクテリアが共生し、空中のチッソを固定して貯えるからいい肥料になったのですね(マメ科植物―根粒バクテリア―空中チッソの固定…昔学校で習ったなあ)。ところが、最近は田圃一面に咲いている紫の絨毯にお目にかかれません。なしか? 種まきをしないからです。なしか?台風襲来より前に収穫できるように昔より早い時期に田植えをするようになったからです。さらになしか?すき込まれた蓮華草が充分発酵するには一ヶ月以上の時間が必要で、5月の早い田植えではすき込んだ蓮華草が腐敗して稲に害を与えてしまうから、蓮華草を緑肥のもととして田圃に咲かせることをしなくなったというわけ。写真の蓮華草も、我が家の上の方の堂面棚田に昔の痕跡を残すが如く、田の畦にひっそりと淋しくぱらぱら咲いていたものです。
     
 しをれたるげんげ手に持つ幼児を膝にかきのせ頬すすりすも 伊藤左千夫 

春は名のみの風の寒い中、早春の息吹の象徴の蕗の薹を探すのですが、毎年同じところに同じように出るかというと、必ずしもそうではありません。昨年摘んだところには少ないようです。この写真は去年摘んだ後に僅か2本出ていた中の1本ですが、すでに「蕗の姑」に近いものでした。
     
     蕗の薹炙れば父と居るごとし 富安風生

紅梅は一重咲きは珍しいのでしょうか。道みちに出会う紅梅はみな八重の花ばかりです。八重咲き紅梅がびっしりとかたまって咲いているのを見ると見事なのですが、なにやら毒々しく、不気味な感じもするものです。我が好みは一重咲きです。
     
     固まりて咲く紅梅の恐ろしき 松下道臣