Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 節分

     
この前こそ屠蘇酒を酌んだと思ったのに、もう明日は節分である。節分とは文字通り季節の分かれ目のことであり、春夏秋冬の四季の分かれ目、すなわち立春立夏立秋立冬の前日を節分という。それが立春正月の考え方によって1年のはじめを立春とするため、室町時代頃から立春の前日の節分だけが強調され、今日に至っている。ちょうど鰻を食べる土用の丑の日「土用」が、四季に土用があるのに、夏の土用だけ強調されるようになったのと同じである。
節分の夜は、寺社では邪気を払い春を迎えるための「追儺(ついな)」(鬼やらい)の行事が行われる。民間でも「鬼は外、福は内」と言って煎った豆を撒く。毎年、寺社でその年の有名人や横綱が羽織袴で豆を撒く風景をテレビで見る。初場所中に泥酔暴行事件をやらかした朝青龍には、今年はまさかお呼びはかかるまいが。いっそ、かわいい園児たちに、朝青龍に豆を投げつけさせた方が面白いかも。

むかし佐渡ヶ島に、人民に害を与える鬼が住んでいました。神様が鬼退治にやってきて鬼と賭をしました。「今夜のうちに金北山に百段の石段を作ることができれば、鬼の勝ちにしよう。」
鬼は夜更けのうちに99段まで石段を築いてしまったので、神様は一計を案じて鶏の鳴き真似をすると、鶏たちは一斉に「東天紅と声を張り上げました。鬼は朝になったと思い神様に降参しましたが、100段にもう1段というところで負けたことをくやしがり、「豆の芽のころにまた来るぞ」と言って退散しました。それで神様は、豆の芽が出ないように、人民に豆を煎ることを命じました。

豆まきの煎った豆は福豆といい、節分の夜、歳より一つ多く食べるものだという。とはいうものの、豆は消化があまりよくないので食べすぎは禁物、特に高齢者は。
歳ほども食すべからず福の豆 古稀