Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

第13回シニアコーラスフェスティバルinさが

4月22日に開催されたこの大会に、わが男声合唱団豊声会は2008年の第3回北九州市大会から参加している。

九州各県から混声、男声、女声の合唱団44団体が参加するので、各団体の演奏時間は7分間に制限されている。したがって各団体とも、聴衆にアピールするための選曲に心を砕くが、豊声会は「いざ起て戦人よ」と「海、その愛」を歌った。前者は何度も歌って暗譜に苦労はないが、初めて歌うつもりで音程もリズムもきっちり練習し直して臨んだ。後者は作曲者弾厚作加山雄三)の海への深い愛を込めた岩谷時子の詞をいかにうたいあげるかに心を砕いたつもりだ。リハーサルでは歌詞が出てこない部分があって不安だったが、本ステージではバッチリだった。3人の講師にいただいた講評も「男のロマンを感じさせる剛・柔の音色の変化がステキ」「張りのある豊かな響き、ハーモニーの広がりで男声合唱の魅力たっぷり。2曲目は不安定な音程が所々に見えて残念だったが全体的にグッド。」「しっかりした人数でがっつり男声合唱サウンドに酔った。セカンド、バリトンがもっと強くてもよかったか。ユニゾンからハーモニーへ、ゾクゾクしました」等、おおむね好評でほっとした。

プログラムを見ると、柳川が近いからか、「この道」「からたちの花」など北原白秋の作品が5曲ほど歌われていた。自分たちのステージ終了後、10団体の演奏を聴いたが、宮崎メンネルコールは男声20名なのにボリュームもハーモニーもしっかりしていて、とくに豊声会も練習している「最上川舟歌」はすばらしかった。混声24名の長与プラーム混声合唱団は男女各声部の申し分ないバランスで混声合唱らしい響きがまとまっていた。また、混声18名という少人数ながら、合唱団Fはヘンデルメサイアから2曲をセミプロ並みの厚いハーモニーで歌い上げ、これぞ混声合唱の極みと思わせる高いレベルの合唱であった。
さて、毎回のシニアコーラスフェスティバル参加には、地元以外では観光の楽しみがある。4月のこの貸し切りバスの旅は、窓外に目にしむ若葉を楽しむ旅でもある。まさに
“めざましき若葉の色の日の色の揺れを静かに楽しみにけり”(島木赤彦)なのだ。
 佐賀への往路、昼食は「元祖 本吉屋」の蒸籠蒸し鰻に舌鼓を打った。外国人客も多く待たされている中を二階の予約席で待つことしばし、運ばれてきたその量にも味にも驚いた。これで明日の本番ステージへの馬力はバッチリだ。
   
味の素九州事業所の工場見学は工場内をバスで巡る。全体がパイプで張り巡らされた広大な工場を見学したあとは、ミュージアムアミノ酸の不思議を体験学習しておみやげをもらった。福岡と言えば柳川である。一行は2隻の船に分乗してのんびりと1時間ほどの柳川下りを楽しんだ。白秋の「柳河風俗詩」の「かきつばた」はまだ咲いていなかった。♪もうしもうし柳川じゃ…と口ずさんでいる団員も。
若柳揺れ船頭の竿さばき 
 
歩き疲れてやっとたどり着いた北原白秋生家・記念館。生誕百年の記念事業として酒造業北原家の広大な跡地に建てられている。水郷柳川の歴史と民俗、白秋を偲ぶ品々に触れることができた。

 帰路の途中に寄ったドライブインでおみやげを買い、楽しい今年のフェスタも無事終わったが、来年第14回目は4月28日、「アルカスSASEBO大ホール」で実施される。豊声会50周年記念演奏会へ向けての練習と共に、シルバーエイジとして、いぶし銀の響きにさらに磨きをかけなければならない。