Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 シニアコーラスフェスティバルinくまもと


    

宮崎で始まったこの大会も今年で9回目を迎えた。われわれ男声合唱団豊声会も指揮者、ピアニストを含め27名で参加した。
諸般の事情から今年はバスで日帰り参加となった。9時に別府を発ち、大分、竹田コースで熊本に3時間強で到着後昼食。豊声会は44番目の17時出演なので、会場の熊本県立劇場に着いてからリハーサルまでの間、他団体の合唱を聴く余裕があった。出演料一人千円を払ったことを示すチケットで入場し、約1時間に8団体の演奏を聴いた。
   
26番YMC男声合唱男声合唱曲の定番とも言える「柳川風俗詩」から「柳川」と「かきつばた」を歌ったが、16名という人数の割には重厚で繊細なハーモニーを醸していた。この曲は以前、中津メールハーモニーで歌った曲なので懐かしく聴いた。30番コンセールかしいは女声30名で「夜想曲」「逢えてよかったね」を美しいハーモニーで歌い上げ、歌い続けて40年というキャリアの深さを感じさせた。32番混声合唱団ニューライフさわやかコーラス」という寿限無のような団名の合唱団は別府市にある創立28年を迎える合唱団である。平均年齢75歳というが、48名のボリューム、特にご夫人たちのパワーを存分に聴かせてくれた。かつてわが豊声会でも歌った組曲「旅」から「旅のよろこび」「行こうふたたび」を混声バージョンで歌ったが、男声合唱とはまた違った趣であった。この合唱団に豊声会の団員3人も掛け持ち出演をしていた。最後に、「山は富士「城は熊本」「湯は別府」の団扇プラカードでアピールし、満場の笑いと喝采を浴びた。
さて、わが44番豊声会である。
   
   
早くから「砂上」「花」「荒城の月」の3曲の練習を入念に積み重ねてきたが、規定の1団体演奏時間7分内に3曲が収まらず2分以上オーバーしてしまうことがわかって、泣く泣く「花」をカットしようということを2週間前に決めた。したがって、プログラムの曲名変更が間に合わず、プログラムの出演団体紹介欄の曲名には「花」が入ったままである。看板に偽りあり、なのだが大分県としてはどうしてもアピールしたい瀧廉太郎だ、その中のカットせざるを得なかった「花」への思いも込めて、「荒城の月」を熱唱した。聴衆の反応が気になるところだが、指揮者と講師の講評はまだ聴いていない。ステージ出口で係の女性から「感動しました」という声を耳にして、よかったのかなとホッとした。
 
 この大会の出場条件は、合唱団の平均年齢が60才以上ということだが、一目見ただけで、この年齢基準に違反するというような方々はいない。「宮崎メンネルコール」の自団紹介文に「進行性健忘症症候群にもかかわらず、今年も元気に頑張ります」とあった。プログラム表紙には〜あふれる情熱 いつまでも〜எというスローガンが躍っている。九州7県から58団体約1,650人がわずか7分間のステージに立って歌うためにクマモンの町に集まった。その意気や壮である。サムエル・ウルマンは78歳の時に「年を重ねただけで人は老いない。理想を失うとき初めて老いる」という詩を書いた。
 来年は振り出しに戻ってまた宮崎県で開催される。来年も1年の歳を重ねて、更に美しいハーモニーをという理想を失わないシニアたちが、7分間のためにたくさん集まるに違いない。