Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

珍鳥

 平成26年3月24日の午後、近くの冷川沿いを散歩していたとき、突然けたたましい鳥の鳴き声を聞いた。4mほどの川幅を隔てた向こう側の藪の中からだ。そーっと近づきデジカメを構えて待ったが、声だけして姿を見せない。5,6分ほどして地面に近い葛の巻いた雑木のなかに、さっと影が飛んで2mほど先の枝に止まってしきりに鳴き続けた。ピーチピーチ、ジュクジュク、ジェッジェッらしき声だが人の声では何とも聞きなししにくい、にぎやかな声が長く切れ目なく続く。以前YouTubeで聞き、クロツグミかガビチョウの声だと思ってはいたが、その姿を目前に現認してこれはガビチョウだと確信した。ガビチョウは、姿が見えないときは藪の下の土をまさぐっていたようなので、ツグミシロハラのように、土の中の昆虫などを補食する地上菜食性の鳥なのかも知れない
       
大きさはツグミぐらいで、色や姿はシロハラに似ている。茶色っぽい身体で目の周りが白く、切れ長の目尻のように白色が2センチほど背の方に流れている。こちらの姿を見てすぐに鳴き止み、やがて飛んでいった。
中国では鳴き声を愛でて愛玩されているが、日本に輸入されて飼われたものの、籠抜けしたり、あまりのやかましい鳴き声が嫌われて捨てられたりして野生化したものといわれている。中国では「画眉」とよぶ。日本では特定外来生物に指定されあまり好まれていないようだが、モズのように、いろいろな鳥の鳴き声を真似ているような騒々しい声は、いかにも春の到来を告げているようで面白い。確かに家の中で籠の鳥として飼うには、ウグイスやメジロのように風雅ではなく、日本人の感性には合わないのかも知れない。
 YouTubeで検索すると、姿と鳴き声が動画で見聞きできる。