Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

ホトトギス

 一昨日の本ブログにホトトギスについて書き、さまざまな異称を紹介しましたが、なぜその字が宛てられるのかを調べてみたら『ことばの道草』(岩波新書)に次のようにありました。

「沓手取り(くつてどり)」は、この鳥が前世に沓をつくって売ったという俗説にもとづく。「杜鵑(とけん)」「杜宇(とう)」「蜀魂(しょっこん)」は、蜀の望帝(杜宇という)の魂がこの鳥に化したという中国の伝説にもとづいた表記。徳富蘆花の名作に使われた「不如帰」は、中国での鳴き声の聞きなし(ブルクイチュ)=故郷に帰去するに如かず)から。この他にも、「子規」「時鳥」、また死出の山から来て鳴くからとして「死出の田長(しでのたおさ)」「魂(たま)迎え鳥」などとも呼ばれた。<<
 また、ホトトギス「托卵」のことも書きましたが、『広辞苑 第四版』には次の説明があります。

ある鳥が他種の鳥の巣に産卵し、その鳥に抱卵・育雛させること。仮親の卵より早く孵化し、仮親の卵を巣外に排除する。わが国ではカッコウ科のカッコウホトトギス・ジュウイチ・ツツドリの四種がこの習性を持ち、ウグイス・モズ・ホオジロオオルリなどの巣に産卵する。」

 
仮親の卵どころか、ウグイスの雛より大きなカッコウの雛がまだ目が開いてもいないのに、小さなウグイスの雛を巣からせせりだして落としてしまい、仮親から餌を一人占めにするという残酷場面をテレビで見たことがあります。