Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

メキシコマンネングサ

    
 5月14日付の本ブログで書いたメキシコマンネングサを中学校で栽培しているということを、昨日の夕方のNHKTVローカルニュースで見ました。中津市立山国中学校のことです。この中学校は昭和20年代の終わりに大型町村合併があり、旧三郷村・溝部村・槻木村が合併して山国町となったのを機会に溝部中学校・三郷中学校が統合して山国町立山国中学校となりました。私はこの山国中学校の第一期卒業生です。さらに、4年前の、いわゆる「平成の大合併」で旧山国町耶馬渓町・本耶馬渓町・三光村が中津市編入されて以来、中津市立山国中学校となりました。ニュースでは今、全校生徒数が63名と紹介していましたが、私が卒業するときは卒業生だけが154名もいたと記憶しています。昨日のテレビによると、中学生にメキシコマンネングサを育てて貰い、夏になったら校舎の屋上に上げ、ヒートアイランド現象を緩和しようという実験だそうです。ビルの屋上は、風や日差しが強く、水分がない、重いものは不可、用土が限られるなど植物の生育にとって条件が悪く緑化が困難でしたが、これらの悪条件に耐えられるのがこのメキシコマンネングサで、この植物を使った緑化実験が都市部で行われてきました。この実験を中津市が山国中学校に依頼したというわけですね。
    

さて、効果のほどは?
メキシコマンネングサベンケイソウ科セダム属の職物ですが、ベンケイソウの仲間は特殊な光合成を行うそうです。夜に気孔を開いて二酸化炭素を取り込み、リンゴ酸という物質に変えて貯え、昼は気孔を閉じて貯えたリンゴ酸を使って光合成を行います。この方法は、気孔を閉じて蒸散による水の損失を少なくできるため、乾燥地の植物には適しています。しかし、昼に蒸散を止めるため、水の気化熱による冷却ができないことになります。つまり、せっかく緑化しても、冷却効果はきわめて限定されてしまうことが判明したそうです。
 我が母校の後輩たちが頑張って実験栽培している映像を見て拍手したその夜に、『俳句αあるふぁ』最新号の中の上記内容の記事が目がとまって、水を差されてしまいました。でも、都市部のビルの屋上でやった実験とは異なったあたらしい発見があるかもしれないし、よしんば冷却効果がなくても、みんなで同じ目的に向かって力を合わせるという過程の中に、きっと何かの副産物があるに違いありません。後輩たち、頑張れ!!とエールを送ります。
 ちなみに、14日に見た関の江海岸の防波堤の乾いた側溝に咲いていたメキシコマングサの花は、今日はもうすべて散っていました。