Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 春を拾う

1月の下旬から風邪をひき、長引くので2月に入って検査してもらったらB型インフルエンザにかかっていた。初めての罹患である。その間、ずっと散歩もできず蟄居したままだったが、今日は珍しくぽかぽか陽気。午前中の俳句会に 賜りて夕餉にはずむ蕗の薹 順子が投句されているのに触発され、蕗の薹をはじめ早春の花々を探すべく、デジカメをぶらさげ久々に野歩きを試みた。
 
今年は我が身が蟄居逼塞していた間に、蕗の薹はややたけかけていたが、それでも蕗味噌は野趣に富み、垂涎の酒肴であった。紫の袴ほどくや蕗の薹 渓石

水仙は冬の季語であるが、黄水仙は春の季語となる。今は冬と春が隣り合っているためか白と黄色の水仙を見ることができた。

ロウバイは唐梅ともいうが梅とは全く別種。黄色の花びらが蝋細工のようにも見え、蘭のような甘やかな芳香を放つ。冬の季語 ろうばいや雪うち透かす枝のたけ 芥川龍之介 
花一輪一輪ほどの暖かさ 嵐雪
イヌフグリ 一般に見られるイヌフグリは明治初期にヨーロッパから渡来したオオイヌフグリという帰化植物である。花の終わったあとの実が、丸く二つ相接しているのが犬のふぐり(陰嚢)に似ているから付けられた名であるというが、花のあとの実など見たこともなく、なんとも身も蓋もないかわいそうな名前だ。犬ふぐり星のまたたく如くなり 高浜虚子という写実的でわかりやすい名句もあることだし、ホシノオトシゴとでも改名してやりたい。
 
ホトケノザといっても春の七草のキク科のコオニタビラコのことではなく、これはシソ科の雑草である。これから暖かくなると我が家の狭い畠を席巻する厄介者だが、花は美しい。