Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 1月の花

 日本列島も北の国ではまた豪雪、吹雪の予報であるが、冷たい風の吹く中、早くも春の訪れを告げる花にも出会った。
毎年顔を見せてくれる田圃の南斜面に、早くも蕗の薹。
    
      紫の袴ゆるめて蕗の薹 耶馬渓
顔を近づけると甘い香りの臘梅。花びらが蝋細工のようなので蝋梅とも。
    
      臘梅や雪うち透かす枝のたけ 芥川龍之介
蒲公英は春に群生して花を咲かせるが、1輪2輪は冬でもみられる。
     
      たんぽぽや日はいつまでも大空に 中村汀女
厳しい寒さの中に咲く水仙花は清楚。雪中花とも。彼岸花科とは意外。
    
      明るさは海よりのもの野水仙 稲畑汀子
種類の多い椿。藪椿は一重の花びらで素朴である。
    
      椿落ちてきのふの雨をこぼしけり 蕪村 
菜の花の黄色はあたりをパッと明るくする。道ばたのあちこちから咲き始める。
    
      菜の花といふ平凡を愛しけり 富安風生
秋に赤く熟れ、冬には枯れてしまう烏瓜がぽつんと一つだけ朱色を残している。
    
      夕空を引っぱってゐる烏瓜 今田清乃