Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 第62回別府大分毎日マラソン&ウォーキング

 節分の日の2月3日、別大国道を1日としては1年で一番多いと思われる約2,657人が走り、2,500人以上の人々が歩いた。
      
 62回を数える本マラソンは、史上最多の男女3,049人のエントリー、2,657人が出走、そのうち2,350人が完走した。
ラソンはナンバーカード100番台のカテゴリー1(男子エリート)、201〜1,481までのカテゴリー2(男子サブ3)、3,001〜3,824までのカテゴリー3(男子一般)、それに3,825〜4,506までの日本陸連未登録者・男子の、いわゆる市民ランナーに分けてエントリーされている。

       
          23キロ付近の力走    
      
          頑張る女子選手
すでに春を思わせる陽気の波静かな別府湾には、釣り船がたくさん出ていた。別府の山々の風景も、ウォーカーを清々しい気分にさせる。だが、ほぼ無風とはいえ、気温13度はランナーには少し暑かったのではなかろうか。
 
ウォーカーの我々は東別府駅から西大分までを歩き、天海の湯で汗を流したあと、23キロ地点で汗びっしょりで力走する選手を応援した。携帯ラジオでレースの模様を聞きつつ、我が関の江新町のナンバープレート4216のAさんを、今や遅しと待ち構えた。ラジオの実況放送によると、終始先頭集団をリードしていた埼玉県庁の公務員ランナー川内優輝選手安川電機中本健太郎選手が、25キロを過ぎたあたりから後続を引き離したようだ。そのころ、23キロ地点の目の前をカテゴリー3に属する市民ランナーたちがいくつかの塊になって駆け抜けるが、余裕の顔や既に一杯いっぱいになったような苦しげな表情の選手たちも必死になって走る。温泉に入ったあとの応援が心苦しくなる。
 今年もAさんの私設応援団の我がウォーキングチームに、Aさんのナンバーカード4216はしっかり伝えてあり、見つけたら大声で応援する手はずは整っている。
「来た来た」誰かの声で慌てデジカメを構えたが、瞬間のチャンスがうまく切れとれたかと不安。Aさんには前もって去年と同じ場所で応援するからと伝えてあったので、今年のAさんは「おれおれ!」と自分を指さす余裕を持ってあっという間に走り抜けた。
      
そのあとのラジオの実況は、28キロ付近からの川内、中本のデッドヒート・マッチレースの展開をアナウンサーがヒートアップして放送していた。
帰ってから録画で見たところ、勝敗の分かれ目は、川内の方が給水のタイミングをうまくつかみ一気に中本を離すという巧さにあったのかなと思えた。この12キロの長丁場にわたる抜きつ抜かれつの競り合いがあったからこそ、川内の大会新記録、中本の自己新記録が生まれたわけだ。
結果
優勝 川内優輝 (埼玉県庁)  2時間8分15秒(大会新)  
2位 中本健太郎安川電機)  2時間8分35秒(自己新)
3位 東野賢治 (旭化成)   2時間12分13秒 

            
        (毎日新聞より転載)
大会新記録で優勝した川内選手は特異なランナーである。実業団に属さず、特定のコーチを持たず、短期間に練習の一環としてフルマラソンに何度も出場する。レースが終われば、翌日には定時制高校の職員として執務する。この努力家の異色の市民ランナーがついに頂点に立った。世界選手権選考ではほぼ“代表当確”だろう。
なお、大分県選手の1位に送られる池中杯は初マラソン神志那優輝選手(日本文理大4年)に輝いた。記録 2時間22分36秒
女子の部は望月千幸選手(キャノンアスリートクラブ九州)が見事3連覇に輝いた。
記録 2時間40分11秒
      
        (毎日新聞より転載)
 Aさんの記録であるが、昨年は中間点が1時間33分42秒、ゴールが3時間20分36秒の1,355位。今回は、中間点が1時間36分3秒、ゴールが3時間20分22秒の1,810位であった。昨年より前半を押さえた結果か、今年はゴール地点の記録が14秒縮まっている。メデタシメデタシ。順位が下がったのは、参加者が大幅に増えたからだろう。冒頭に記したようにスタート時の2,657人のうち、完走できたのは2,350人で、307人が途中棄権しているのだから、42.195キロを完走するということがいかに大変で、それだけにいかに素晴らしいことなのかがわかる。

 さて、マラソンに先だつウォーキングは今回は豊声会メンバー8人に関の江新町のIさんも加わった。東別府駅発9時、春の日和の別大国道を東へ西大分まで約7キロの行程である。
      
途中、マラソンのスタート地点の「うみたまご」でウォーカーの我々はトイレ休憩。12時のスタートを前に、それぞれに受付を済ませて軽くアップしたりして緊張をほぐしている選手たち。我々は5キロごとの地点表示やなにやらで、係員やボランティアスタッフたちが連絡調整確認している脇を西大分方面へ歩く。
      
左の別府湾、右の高崎山の風情はウォーカーにとっては楽しく眺められるが、走行中のランナーにはそのゆとりは生まれないであろう。
      
平坦な別大国道を7キロばかり歩いてかんたんまでたどり着き、10号線を横切って西へ「天海の湯」を目指すが、ここが胸突き八丁結構な上り坂の連続。上り詰めてやっと一息、早速入湯。500円の入湯料は、この地の高さほどに結構高いか。湯は薄口醤油を溶いたような色で、肌になめらかで柔らかい感じである。泉質はよく見なかったが、アルカリ温泉ではなかろうか。「眼下に別府湾の絶景を望める」というコンセプトだが、ならば、露天風呂からの視界を遮る竹林を伐ってもらいたいものだ。
       
毎日新聞によると、今回の完走者のうちの最高齢者は福岡県の72歳、山崎さんである。タイムは3時間19分58秒。九大名誉教授の研究者とかで今年で3年連続出場だそうだが、「タイムが縮まるのが面白い」という。優勝した川内選手は「マラソンは楽しい」と言ったが、マラソン完走者に対しては、賞賛と羨望をもって頭を垂れるばかりである。我々は、「ウォーキングは楽しい」と言っておこう。
  春連れて42.195  渓石