Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

豆の花

 散歩道のそばの同じ畠に、豌豆(エンドウ)と蚕豆(ソラマメ)がいまや花盛りです。エンドウは白花と赤花が咲いていました。
        
        
咲きそめしエンドウの花の濃紫やまひの床の父にと折らむ  窪田章一郎
 ソラマメの花は他の花には見られない特徴があります。真ん中に黒い竜骨弁という花弁があり、まるで目玉のようです。空に向かって実の入った莢(さや)をつけるので「そら豆」の名があります。ソラマメは夏にうす緑色に育った豆を茹でると、美味しい酒のつまみになりますが、子どもの頃、秋に真っ黒になった莢の中の茶色の固い豆を炒って食べたものです。炒ったままをポケットに入れて、おやつ代わりにしていました。
5歳で終戦を迎え、戦後の食糧難時代は豆やサツマイモ(トイモと言っていた)や大根を混ぜた麦飯を食べていたが、おいしくなかったです。これらの混ぜご飯は今でも団子汁とともに苦手な食べ物ですが、豆ご飯は、季節の旬を味わうべく今は少しは食べます。
        
        
そら豆の花の黒き目数知れず  中村草田男 
豆の花の共通点は、花が蝶の形をしていることですね。近づくと、とまってる蝶が飛び立ちそうな錯覚を覚えます。
夕潮や蝶を収めし豆の花  藤田湘子
雑草だけれど、カラスノエンドウもかわいい花を見せていました。
        
豆の花おんなは長き立ち話  剛誠