Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

{山]山笑う

     
 毎日通る内竈の山が最近明るくなりました。北に面しているので冬の時分はなんとなく暗かったのですが、このところ山桜が咲き、落葉樹の芽吹きも盛んです。、さらに、樫や樟その他の常緑樹もそろそろ春落葉して瑞々しい葉に生まれ変わって山全体が明るくなってきました。このようなさまをを「山笑う」というのでしょうか。俳句では春の山を「山笑ふ」、夏の山を「山滴る」、秋の山を「山粧ふ」、冬の山を「山眠る」という季語で詠みますが、その出所は中国の山水画論にあるようです。11世紀半ばの北宋のすぐれた山水画家郭煕(かくき)が『林泉高致集』の「山水訓」で、「春山は淡冶(淡くてなまめかしいさま)にして笑ふが如く、夏山は蒼翠として滴るが如く、秋山は明淨にして粧ふが如く、冬山は惨淡(うす暗いさま)として睡るがごとく」描かれなければならない、と述べているところから俳句の季語に取り入れられたということです。
 さて、ちょうど桜が見頃となりました。今日の高崎山は別府から見るとちょっと霞んでいましたが、花笠を被って笑っていました。
      
花笠をかぶり高崎山笑ふ