Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 別府市民交響楽団第19回定演

五月雨もひと休みの今日、久々にナマのオケを聴いた。実は同じ今日、午後2時という開演時刻も同じの交響楽団の演奏会が大分と別府であった。iichikoグランシアタでは大分交響楽団のファミリーコンサートが、別府ビーコンプラザ・フィルハーモニアホールでは別府市交響楽団の第19回定期演奏会が開催された。どちらを聴くかやや迷ったが、後者を選んだのは、ベートーベンの交響曲、第7番を聴きたかったからである。
      
(曲目)
* シューベルト 交響曲第8番ロ単調「未完成」
* モーツァルト フルート協奏曲第2番ニ長調K.314
* ベートーベン 交響曲第7番イ長調作品92
ベートーベンの交響曲9つの中で3番「皇帝」、5番「運命」、6番「田園」、9番「合唱付き」とよく知られよく演奏もされるが、第7交響曲がもっとも充実していて好きな曲である。なかでも4つの楽章の中で唯一短調の第2楽章の始まり、あのコントラバスが奏でる主題の規則正しいリズムと、静かで重々しいメロディには心が吸い込まれてしまう。この主題がチェロへ、そしてビオラ、バイオリンに重なっていき、遂に管楽器も巻き込んでいくという盛り上がりには涙が出そうになる。死んだら葬儀場にこの2楽章を流してもらいたいと思う。
シューベルトモーツァルトも楽しく聴いた。石井和彦はまだ若い指揮者だが、堅実な整った指揮で若い楽団員の楽器を旨く鳴らさせていた。「市民」交響楽団ゆえ、練習時間の確保や運営面できびしい現実もあろうが、若者の多い楽団だからさまざまなハンディを乗り越えてさらに練習を重ね、ますます伸びていってもらいたいものだ。1階席の最後列だったので音の響きがポケットに入ったようだったが、大分のグランシアタで聴けたら最高だったのにと、大分交響楽団を少し妬んでしまった。
久しぶりに耳の栄養になった演奏会だった。