関の江海岸の植物
毎年5月になると、関の江海岸をブログに取り上げるのがならいとなった。なぜか、それは別府市の海岸線11キロメートルのうち、自然海岸は上人ヶ浜と関の江海岸だけであり、中でも砂浜海岸はここ関の江海岸だけとなってしまったからである。その関の江海岸も、冷川河口の右岸(南側)の砂浜は人工的に海水浴場を作り、公園化する工事が数年前からはじまって砂を大量に運び込み、砂浜の海岸線を沖へ伸ばしている。現在工事は中断されているが、将来は駐車場が背後に作られていくのだろう。
現在、冷川河口左岸(北側)の海岸線のわずか300メートルほどが、人工の手つかずの自然の砂浜として残っているだけである。
このわずかな面積の砂浜には準絶滅危惧種の植生があるが、かつては四輪駆動車の乗り入れや焚き火等によって植生が損なわれたので、現在は車の乗り入れや、バーベキューの禁止などの立て札を立てている。また、希少植物の学習と愛護に役立てようと、写真と名前を表示した看板もつくっている。
毎年5月になると、関の江海浜の希少植物が元気に伸び、花をつける。その中のいくつかを撮った。
ハマヒルガオ コマツヨイグサ
コウボウムギ ハマエンドウ
ハナニガナ ハマボウフウ
せめて、この冷川河口左岸の砂浜だけでもこのままの姿で残して欲しいのだが。貴重な関の江海岸の姿の過去、現在を記録するためにも毎年このブログを更新していきたい。“変わりゆく海岸線”、“変わってしまった海岸線”にして欲しくないものだ。
砂熱く浜昼顔は海を向く 渓石