Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 散歩で出会った花たち(1)

 秋の気配には遠い日盛りの下、デジカメぶら下げ道みちの花たちを撮ってみました。
 
ヘクソカズラの葉をとって手で揉んだら、なるほど、という匂いはたしかにしはしましたが、それにしても何ともみもふたもないネーミング、決して漢字では書きたくない名前です。外側が白く内側が紅紫なので、火のついた艾(モグサ)のように見えることから、「灸花(やいとばな)」ともいいますが、その花の可憐さから「早乙女葛」という名もあります。やはり、サオトメカズラが似合います。
名をへくそかづらとぞいふ花盛り 高浜虚子
 
ミョウガとショウガとウコンの葉はよくにていますが、花は違います。共通点は花の色がみんな白いのですが、ミョウガは土の上に食用にするミョウガの子の頭に咲きます。ショウガの花は白百合のようで、英名ジンジャーです。ウコンの花は重層的に咲きボリュームがあります。
土佐人のことば飾らず生姜掘る 岩城鹿水


ニガウリはインド原産で江戸時代に中国から渡来して最初は観賞用として栽培されたといいますが、この小さな花を観賞したのでしょうか。雄花がやたらと多く実が生る雌花は少ない。植物名は「茘枝(れいし)」といいます。沖縄では早くからゴーヤーとして栽培されていますが、最近はあちこちでその苦みを我慢して、健康食品として作っている向きもあるようです。我が家では7月中頃から9月中頃まで、大いに食しています。緑色の濃いずんぐり形のゴーヤーより、薄緑の長形のニガウリの方が苦みが強く、私は好みます。このところ何らかの料理で、苦瓜を食べぬ日はありません。だんだん黄色い葉が増えてきて、今では二階のベランダまで伸びている緑の蔓にたくさんの実がついています。
実が熟れると黄色くなってぱっくりと割れ、柿の種ほどの赤い種が零れますが、種の外側をくるんでいるヌルッとした部分は甘くておいしいものです。さて、今宵も一本採ってスライスした苦瓜に鰹節をまぶして酒肴といたすか。
苦瓜という悶々のうすみどり 坂巻純子