Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

水無月

      
 6月を陰暦では「水無月」ということよく知られていますが、梅雨の6月に「水の無い月」とはおかしいじゃないかといわれることがあります。陽暦では7月にあたるので既に梅雨が上がった晩夏になります。
水無月」については古来さまざまな語源説がありますが、酷暑のために水が涸れつきる月、つまり「水が無い月」というのが大方の解釈です。但し、あくまで今日では7月にあたります。陰暦は今日の新暦よりおよそ1ヶ月遅れですから、季節も1ヶ月違いと認識しておく必要があります。陰暦5月の「皐月(さつき)」は今の6月だから、五月雨(さみだれ)は今の6月に降る雨、梅雨の雨のことです。「五月雨じゃあ、濡れていこう」など意気ぶっていると大雨にびしょぬれになって肺炎にもなりかねません。
五月雨をあつめて早し最上川  芭蕉 は梅雨の土砂降りの雨が集まって轟々と最上川を流れている景であり、既に警戒水域を越えていて、カンカン警戒の半鐘がうち鳴らされている図が私には見えます。
 メーデー(今ごろは大型連休の行楽の都合上、4月29日に繰り上げて、メーデーならぬエイプリルデーに繰り上げて実施するところもある)の挨拶で、「今日の清々しい五月晴れの中…」といっていましたが、「五月(さつき)晴れ」の本来の意味は新暦5月の快晴の日ではなく、新暦6月の「梅雨の晴れ間」のことです。
 今日6月1日はさまざまな記念日です。衣更え・電波の日気象記念日・写真の日・麦茶の日・氷の日・真珠の日・ねじの日…なぜそうなのかよくわからない記念日もありますが、今朝の朝日新聞天声人語によりますと、1875(明治5)年のきょう、東京気象台ができました。その9年後のこの日には、初めて天気予報が出されています。「全国一般風の向きは定まりなし、天気は変わり易し、但し雨天がち」という予報だったといいます。列島全般にわたってのかなりアバウトな天気予報だったようですね。今は気象衛星「ひまわり」から送られてくる刻々の雲の動きだけ見れば、素人でも日本のある地域の1,2日あとの天気の予想が立てられます。
 今日は衣更えでもあります。
校門に白なだれ込む衣更え