清明

　　　　　　　　　　
　
暦を見ると今日は「清明」です。二十四節気の一つで、春分後十五日目。七十二候でいうと、４月５日から１９日までにあたります。歳時記によれば、「ツバメが来る」「雁が帰る」「虹が初めて現る」ころとありますが、近年は地球温暖化のせいでこれらもかなりずれた感があります。清明の名は「万物はこのときに生長し、みな清浄明潔なり」から来ているそうです。倉嶋厚さんの著書に、中国では清明節の別名に「寒食節」「冷節」「禁煙節」「鞦韆節」などがあるとあります。「禁煙節」はタバコとは関係なく、この頃は風が強いので火の用心をせよという意味です。「鞦韆節」の鞦韆は「ぶらんこ」のことで、中国では清明の季節にブランコに乗って遊ぶ風習があるそうです。日本の俳句歳時記でも「ふらここ」「ふらんど」「はんせんぎ」などと春の季語とされています。春休みになって、前の公園のブランコにはいつも低学年の子どもたちがきて遊んでいます。
鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし　　三橋鷹女
ぶらんこの下が好きなの水たまり　　剛誠