Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

音楽は楽しい

          

別府中央ロータリークラブ創立20周年記念演奏会のチケットをMさんから戴いていたので聴きに行きました。ラストの4ステージは「混声合唱とピアノのための組曲 別府鶴見火山」でした。この曲は、別府市民合唱協会の委嘱を受けて、佐々木均太郎の作詞に佐藤眞が作曲してできあがったもので、2年前に今日と同じBコンプラザフィルハーモニアホールで初演されました。1.湯けむり、2.山のいで湯、3.火祭り、4.一気登山、5.みずうみ、6.秀嶺賛歌の6つからなる組曲です。じつは2年前の2007年4月7日の初演には、別府合唱協会合唱団のテノールの一員として歌いました。結構いい曲ですが、難しい旋律も多くしかも最後は暗譜ということで指導者に絞られたことを思い出します。今日の演奏は客席で聴いたわけですが、何度も機会あるごとに歌ってきたのでしょう、練れて豊かな表現で歌われていました。ただ惜しむらくは会場の響きが今ひとつです。この会場はマイクによる音の増幅装置を使わない合唱やオーケストラのような音楽にはきわめて不向きな構造だと思います。そのことを一番感じたのは、第1回のアルゲリッチ音楽祭の時です。さすがに専門家からの注文もあったのでしょうがそれ以来、ステージ上の天井に反響版(何とも不格好)をつけましたが、本物とはほど遠いと思います。今日の演奏も大分の「音の泉ホール」だったらよかったのになあと思いました。
          
   
ベートーベン交響曲第7番
 今晩9時からのNHK教育TVの「オーケストラの森」で、井上道義指揮、オーケストラ・アンサンブル金沢の演奏で聴きました。ベートーベンの9曲の交響曲の中で9番を別にすれば、この7番が一番好きです。特に静謐な第2楽章は、魂が浄化されるような気分に誘います。私の死んだときに流して欲しいと早くから家人に伝えてあります。聞き終わったあとある本を読んでいたら、今日3月29日はシューベルトが尊敬するベートーベンの葬儀に、棺の周りで松明を掲げる38人の中の一人として列席した日だそうです。葬儀のあと数人で居酒屋に行き、故人を偲びワインで乾杯します。このときのシューベルトの暗示的な乾杯の言葉が伝えられています。「われらの中で最初にベートーベンに続く者のために!」。
翌年の1828年11月19日、シューベルトは腸チフスのために31歳のあまりにも短い生涯を閉じることになります。シューベルトの亡骸は彼の希望通り、ベートーベンのとなりに埋葬されました。
(参考 『365日物語』(晴山陽一著・創英社)