Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 けさの鳥たち

  南側の窓の下の小径を挟んだすぐ向こうが、クス・カシ・シイ・ヤブツバキなどの常緑広葉樹の林になっている。2本のクスの大木は我が家の屋根を覆わんばかりで、木の葉が雨樋につまり往生している。だが、この林には四季折々の小鳥の姿が見られる。今朝は、樹幹をなにやら小さな影がちょんちょんと動いている。よく見るとエナガの群だ。体長14,5センチぐらいだろうか。その半分の長さは尻尾が占めるが、スズメより小さい。図鑑によれば、柄杓の柄を長くしたような形をしているから「柄長」というそうだが、きわめて小さく、単独では見かけず10羽ぐらいの群でやってきて遊んでいるが、いつの間にかいなくなる。

ふとベランダを見ると、シジュウカラが1羽とんできて物干し竿に止まった。急いでデジカメを取り出してかまえていると、残念、飛び立ってしまった。窓硝子を開けようとしたら突然目の前を横切った影がある。ヤマガラである。そーっとカメラを向けていたら、また逃げられた。シジュウカラヤマガラもとても人なつっこい鳥で、人間をおそれず近くに寄ってくるが、とてもシャイでカメラは嫌いなようである。林の何処かでカタカタカタッとキツツキの音がするが、こいつはなかなか姿を見せぬ。コゲラだろうが、木の幹にしがみつき螺旋状に上の方に登っていく。木の皮の裏などの虫を啄む。このカタカタッの音の間隔は猛烈に早い。32分音符、いや64音符の刻みぐらいの早さかな。
2003年5月から1年間、朝日新聞の写真コラム「けさの鳥」が連載されていたが、きれいな小鳥の写真とわずか140字ほどの文が添えられたコラムであり、面白いので毎朝切り取りスクラップ帳を作った。後にこの連載が単行本化されたので手元にあるが、ひごろ見かける小鳥の名前を調べたりできる小型鳥類図鑑として重宝している。