Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

二つの俳句会


NL句会
毎月第2火曜日、別府ニューライフプラザで行っている句会である。登録会員は20名で男性3名。特に指導者や主宰はいなくて長老のDさんが代表者。昨日の出席は13名。3句投句5句選句。次の5句を選んだ。
怠りし日のご馳走や寒卵  S・Iさん
芽柳の風はシャンプー陽はリンス  k・Kさん
寒落暉行く道に色ありとせば  K・Sさん
あの子等もいつかかうして日向ぼこ  K・Sさん
春寒や夫の欲しがる高菜漬け  M・Mさん

次の3句を投句した。
(1)道標の是ヨリ豊後下萌ゆる
(2)村芝居果てて榾火(ほだび)の崩れけり
(3)玄関の豆掃く朝や春立ちぬ

この句会は、互選し披講し、鑑賞し批評し合い、時にはこの句のここはこうした方がいい、いやそうしないがいいなどと、お互いに腹蔵無く言い合える場が保障されている。(1)の句については、道標に書いているということを示すには、是ヨリ豊後、は「 」つきにすべきだという意見。これにたいして、いやこのままでいいという意見あり。(2)については、果てて、と「て」が二つ続くのはよくないと聞いたがどうかという意見あり。私が、ほんとうは榾が崩れるときの音を読みたかったというと、「村芝居果て大榾の崩る音」としたらいいのでは、というアドバイスあり。なるほど、「て」の重なりがなくなり「音」もはいる。だが、是では「崩るる」と連体形でなければ文法的におかしい。と。まあ、かように切磋琢磨できるNL句会である。

西公俳句教室 
毎月第2水曜日別府西部地区公民館で、倉田紘文先生の指導による俳句教室がある。登録会員32名中男性5名。今日の出席者は25名。3句投句4句選句。次の4句を選んだ。
看護生の手先真っ赤な春隣り  H・Yさん
梅二月旅の草津の湯揉唄  N・Hさん
ぬくもりを膝に残して猫の春  M。Nさん
縄跳びの子等の廻せる春の風  T.Kさん

最高得点は、春障子開けて机の眩しかり  A・Tさん だった。
私の投句の1句、
春淡し人形つかひの膝歩き も7点戴いた。
倉田先生から、「春淡し」がよい。「春淺し」よりも人形遣いの所作がよく伝わる、というご講評を頂いた。
昨日のNL句会、今日の西公俳句教室とも、個人吟行を兼ねて中津北原人形芝居を観に行ったときに作った句を投句して、どちらも割合高得点を戴いた。やはり、机上の観念句より実体験句の方が俳句らしくなるということか。
この教室はは一人3句の投句すべてを見てもらって、寸評と添削をして戴く。今日は、その添削例を12句板書された。その中の3例。
日脚伸ぶすすぎし衣のさわやかさ
「さわやか」は秋の季語。「日脚伸ぶ」は冬の季語だから、「さわやかさ」を「すがすがし」にしたらよい。
節分や鬼の気配に豆打てりを「鬼の気配に節分の豆打てり」に。雨後の庭紅梅咲きて春間近かは。「咲きて」を「いよよ」に。
最後に、各人の3句の投句の中のすぐれたもの1句を先生が読み上げ、短評。このような添削、好評で必ずいいところを探して、常に褒めることを忘れない先生である。そして、いつもオヤジギャグで教室のムードを和らげてくれる。このギャグについていけない人がいたり反応がいまいちの時も、私はつとめて大笑いして、先生がギャグ効果にホッとできるように務めている。