Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 七草粥

日本人は古来、七という数字に関心が高いというか、こだわりを持つ。七福神、竹林の七賢人、親の七光り七色の虹、七つ道具、七人の侍、転八起、転八倒、などを思いつく。
 さて、今日は七草粥平安時代ごろからの伝統らしいが、1月の7日の朝に七草粥を食べるというのは江戸時代からのようだ。「セリ・ナズナゴギョウハコベラホトケノザスズナスズシロ春の七草」と五七五七七で調子よく覚えたものだ(この中にも七が三回も使われている)。
          
これらの七草はそれぞれに薬効があるらしい。セリは鉄分が豊富で、ナズナは解熱・利尿によく、ゴギョウは咳や痰を取り、ハコベはミネラルを多く含み、ホトケノザは解毒作用があり、スズナは便秘によく、スズシロは消化酵素ジャスターゼを多く含むと聞けば、お節や屠蘇で疲れた胃袋を癒すにはもってこいの薬効食材といえよう。さしずめ、“デトックス薬膳料理”というところか。我が家ではセリとスズシロに菜園の隅のミツバを加えた粥だったが、けっこう芳醇な春の香りを楽しむことができた。スーパーには七草セットが売られているが、この日に合わせて農家が促成栽培したものであろう。七草粥は旧暦の伝統行事であって、旧暦の1月7日は、現行暦では今年は3週間後の1月29日になる。この頃になればスズナスズシロ以外の若草も野で摘むことができるくらいに成長していようか。これら七草を漢字にあてると、ハコベラスズナスズシロなどは見たこともない難読字である。
順に、芹・薺・御形・繁縷・仏の座・菘・蘿蔔
 
であるが、パソコンでは、初めからの6つは出たものの、最後のスズシロだけは手書き文字でやっと出てきた。それにしてもパソコンも偉くなったものだ。
大分県護国神社では初めて七草粥の行事があり、今日は500食の七草粥が参詣者にふるまわれたとか。
あをあをと春七草の売れのこり  高野素十