Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 新聞人だましい

         
これは東日本大地震の本震の翌日に作成された石巻日日新聞
の号外である(リリース添付資料)。ワシントンDCにあるNewseumに展示品として加えられることになったこのフェルトペン書きの壁新聞は「人類の情報へのあくなき欲求と、それに応えようとするジャーナリズムを強力に物語る、時代を超えたメッセージ性を秘めた新聞」と評価された。
Newseumとは「ニュースの歴史と意義などを啓蒙する博物館」という意味で「News」と「Museum」の合成語である。
石巻日日新聞は地震津波で新聞発行の機能を失ったが、辛うじて難を逃れたロール紙を使って懐中電灯の明かりを頼りに手書きの情報伝達手段で、避難所に壁新聞として貼り付けた。停電や電波塔の倒壊で電気や通信手段を失われ、さらにガス、水道、住居の壊滅、交通手段の遮断という、21世紀の便利なツールのすべてを失った中で、ペンと紙という原始的ともいえる手法でジャーナリズムの根幹である情報の提供を続けたことに、新聞人としての魂を見た。
 震災後の何処の避難所でも、情報伝達としてメモの張り紙が一番役だったという。
石巻日日新聞は8ページの夕刊紙で、1912(大正元)年創刊という。ネットの「47NEWS」で地方新聞のコラムを読むのを毎日楽しみにしているが、地方新聞には、大新聞に勝るとも劣らない優れた書き手がいるなあと感心することが多い。石巻日日新聞さん、ますますのご健筆を!
                 (この記事はGarbagenews・comを参考)