Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 青春時代

         
懐かしい男からはがきが届いた。
はがきに印刷されたセピア色の写真は大学2年生の時のもので、所属していた混声合唱団「パストラール」のステージ演奏である。
唱ふ喜びともに分かちし仲間らを五十年を経てひとりし思ふ  H・M
の歌を添えてくれた差出人のH・M君は深みのあるベースで、パートリーダーを担っていた。
はがきの末尾に、「パストラールは、1960年10月30日に初めて団長以下役員を置き、組織的に活動を始めた。」とある。10月30日、まさに本日である。合唱団結成ジャスト50年の節目の今日30日にこのはがきが届くように投函してくれたH・M君のしゃれたセンスに喝采である。彼は鹿児島出身の「よかにせどん」で、大学の食堂でもどこでも、顔を合わせればすぐ3度や5度の音程で「♪ハラガヘッタ−、ハラガヘッター、ハラガヘッター♭」とか何とかハモリたがる男だった。今は東京在住だが、卒業以来会う機会に恵まれない。会って薩摩黒霧で一献傾けたいものだ。
写真は今からちょうど半世紀前の二十歳のころのものだが、我が美少年の紅顔は、後ろ向きのため見えないのが甚だ残念至極である。あの頃の合唱経験が、今の男声合唱の継続の礎になっていることは言うまでもない。青春時代の真ん中は、楽しいことばかりではなく、団の練習や運営をめぐっていろいろと胸に棘刺すこともあったなあ。