Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

2010世界報道写真展

今年も展覧会を観に行ったが、期待に違わず迫力のある作品を見ることができた。
この写真展はアムステルダムに本部を置く世界報道写真財団が、1956年から毎年開いている世界報道写真コンテストの入賞作品を公開したもので今年は53回目を迎える。本年の展覧会はは4月のアムステルダムをかわぎりに、世界45カ国、約100都市を巡回するという。日本では東京・大阪・京都を巡回し、10/19〜11/7まで別府市のAPU(立命館アジア太平洋大学で行われている。
     
写真は生を、死を、愛を、憎しみを、悲しみを一瞬のうちに切り取って表現するものであるが、それだけに動画と違って見る者の感動も凝縮される。今回は128カ国、5847人の報道カメラマンから、101,960点寄せられた作品から選ばれた170点の作品である。「スポットニュース」の部・「一般ニュース」の部・「ニュースの中の人々」の部・「日常生活」の部・「現代社会の問題」の部・「ポートレート」の部・「アート&エンタテイメント」の部・「自然」の部等の区別はあっても、世界の人々に伝えたいものはこれなんだというカメラマンの気迫が迫ってくる作品ばかりである。
     
上の2枚はいずれも会場受付にあったチラシを転載したものである。チラシの中の写真にはなかったが、展示作品には戦争や暴動の中の血にまみれた死体の写真なども数多くあったし、ギニアビサウのコカインの密輸に絡む凄惨な場面、ジンバブエの飢えた人々が大勢群がって像の死体を食い尽くす場面等目を覆いたくなる写真など、危険に身をさらしてでも報道しなければならないというカメラマンの強烈な意志がガツンと映し出された作品が多かった。
ただ、今回は170点の作品の中に日本人の作品がなかったのがちょっと寂しかった。
(前回の写真展の模様は Himagineの日記 ,09/10/14 「感動の写真」参照)