Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 巨匠 岩澤重夫展in大分

          

 昨年11月に81歳でなくなった日田市出身の日本画家、岩澤重夫展が7日から大分市のトキハ会館で始まった。題して金閣寺客殿障壁画完成記念 岩澤重夫展日本経済新聞大分合同新聞主催)である。
         
           2010/10/08付 西日本新聞朝刊の写真
会場のトキハ会館ローズの間に、金閣寺客殿1階の3室を再現し、襖絵など61面が展示されているが、まずその壮大さに圧倒される。しだれ梅と紅白梅を具象的に描いた「写実の梅」、金箔とプラチナ箔を使って桜を描いた「抽象の桜」などの前にはおおぜいの人が集まり、見入っていた。
この金閣寺の障壁画は、岩澤画伯の旧制中学の後輩で親交のあった金閣寺の有馬褚底住職の依頼で制作したものという。画伯は5年を費やして昨年9月に完成させ、11月に亡くなった。遺作となったこの金閣寺の襖絵は、まさに岩澤画伯の芸術の集大成というべきものである。
この作品展は東京、京都の高島屋とこのトキハ会館だけで開催という。障壁画はこのほかでは公開されてなく、また客殿から外されて保管されるため直接本物を見ることのできるのは、今回が最後の機会となる。
        
障壁画のほかに、画伯の画業を代表する日展出品作品などの壮大な風景画が40点展示されている。日田杉の山々や見慣れた青洞門の競秀峰などの作品もあり、緻密に色を重ねたパノラマのような雄大な風景画には息を飲むほどの感動を覚えた。
やせ細っていく感性と衰えゆく視力に久しぶりに栄養を貰った美術展であった。これも、「昨日見てきてすばらしかった」と、今朝ほど電話でお誘いいただいた句友のkさんのおかげである。会場では豊声会会長のNさんにもばったり。
芸術の秋、よいことは他人にも知らせたいもの。このブログを目にした方、以下の通りなので是非ご覧あれ。
★ 10月12日(木)まで 10時A・M〜8時P・M  最終日は6時P・M(入場は閉場30分前まで)
★ 大分市府内町 トキハ会館5F ローズの間
★ 入場料 1,200円