Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 残酷暑

          
 9月7日朝、目覚めたときのマイルームの気温・湿度計である。この5畳ばかりの寝室兼書斎は真東に一間四方のガラス戸、南に半間四方のガラス窓の洋室である。ブラインドを下ろして寝るが、夏は朝6時前から照りつけ始めるお日様の明かりが起床を促すと同時に暑熱の恵みをもたらし、瞬く間に室温が30度を超えるのだ。この暑さは夜まで続き、就寝後はエアコンと扇風機のスイッチを入れたり切ったりタイマーにしたりするから睡眠は断続的となり、快眠できない。ならば冬はさぞ暖かいだろうと思いきや、鶴見颪にさらされて容赦なく気温が下がる。つまり、夏暑く、冬寒いという情けない住宅構造になっている。吉田兼好は約680年前に徒然草を書いているが、京都の暑さの体験から、家は夏仕様がよろしいと言っているが宜なるかな

 家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。暑きころ、わろき住居(すまひ)は耐へ難きことなり。     徒然草  第五十五段

 兼好さんが嘆いた京都の夏の暑さであるが、この9月5日に京都の京田辺市で9月としては史上最高の39、9度Cを記録した。
今年の6月〜8月の3か月の平均気温が観測し始めてからの113年間で最高を記録した。ちなみに、猛暑日気象庁が2007年4月1日から正式に使用した気象用語だそうで、その他つぎのように定めている。
猛暑日  35度C以上
真夏日  30度C〜34度C
夏日  25度C〜29度C
熱帯夜  25度Cを下らない夜
酷暑という語もあるが、これは気象用語ではなく感覚的に我慢できないほどの暑さを言う言葉のようで、極暑、劫暑、炎暑とともに夏の季語に入っている。
静脈の浮き上がり来る酷暑かな  横光利一
この異常気象気象庁が認定した暑さの原因は、エルニーニョ現象ラニーニャ現象に加え、偏西風が例年より日本列島の北側を流れているために、太平洋高気圧が列島を覆っているからだとか。まだ当分は暑さが続くらしいが、各地の猛暑日の連続記録がまだ伸びるだろう。台風9号一過で、さわやかな秋の到来を期待したいものだが…。
7月17日から8月31日までに熱中症で死亡した人が496人にのぼるという。
残暑というより、残酷暑である。

今日は二十四節気の中の白露。草に白い露の玉が見られるころという意だが、台風9号がもたらした風があるものの、まだ暑い。
この暑さの中、元気がいいのはオクラである。