Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 「堂面」棚田

       
我が家から500メートルほど山手に道を登ると棚田があるが,ここは別府湾を見はるかすビューポイントである。散歩コースの一つなのだが、ここの地名(小字名)は知らなかった。ところが、このほど歩いていたらこの棚田へ登る入り口に立てられた看板で、初めて「堂面(どうめん」なることがわかった。
       
別府の棚田では、全国棚田百選に選ばれた「内成(うちなり)棚田」が有名で、観光客も訪れて目下脚光を浴びている。それに引き替えここ堂面棚田は農家の高齢化が進み、耕作放棄田が増えていきさびしい。
       
現在耕作されているこの棚田地帯の水田は、全体のほぼ4分の3ぐらいの広さだろうか。年々米作りをやめていく田圃が広がり、一部は野菜畑となっているところも増えているものの、耕作を放棄した棚田には茅や葛、セイダカアワダチソウなどガわがもの顔にはびこりつつある。
       
水田は作らずに放置すると1年で原野と化し、これをもとの水田に戻すには3年はかかるそうだ。
堂面棚田に上がっていく入り口の看板には、「別府温泉ツーリズム支援事業」「堂面棚田を再生する会」とあった。田圃の所有者たちの単独の努力では寂れるしかないこの棚田を、何とか元のままに残してこの地の農業と景観を残していこうとする運動の始まりと見た。入り口から400メートルほど登った農道の傍に、半分ほど出来上がった無人の小屋があった。
       
小屋の中には古びた稲麦こぎ機があった。子どもの頃使っていた同じものだっただけに、なつかしさひとしおであった。字はすべて右から読むが、当時は農林省という公的機関が、全国農業共進会から金牌を受領した「ホマレ」という私企業を推薦していたということが解るこの稲麦こき機、過ぎにし時代がわかり面白い。
最近、中津市山国町に始まった農村の風物詩をそっくり再現した案山子ワールドという催しが各地の農村に広がっているが、本物そっくりで懐かしく楽しい。これについては昨年の10月28日のブログでも書いたとおりであるが、昔ながらの、ぼろをまとった単純明快な案山子君も素朴で楽しいものだ。
       
       大役を終えて寝かされ古案山子
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ところで、今日10月19日はブログ「Himagineの日記」オープンからちょうど1年目である。メデタシメデタシ(と、自分を褒めておこう)。数ヶ月はDIARYだったが、これは続かずSOMETIMESになってしまってから久しいが、これだと何とか長続きしそうだ。もう使い始めてから10年になる愛用のパソコンも、いつ故障して今までのデータが雲散霧消してしまわないとも限らない。バックアップもパソコンの中ではアブナイ。せっかく続けたブログが消えてしまうのはせつないので、究極のバックアップは紙だろうと考え、昨年の第1号から12月末までをはてなダイアリーに製本して貰ったところ、これがなんとなく自分史というか、マイブックらしいものに仕上がっている。あとの分も小遣いを貯めて製本してみようと思っているところだ。