Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

箱根八里

今年の大学駅伝は山登りの5区23.4キロで、東洋大柏原竜二が8人抜きの区間賞を取って、スーパーヒーロー誕生と言われたことは記憶に新しい。この、小田原〜三島間が箱根[八里」である。みんなが知っている『箱根八里』は鳥居忱(まこと)が作った詞に滝廉太郎が曲をつけたものであり、「はこねのやまはてんかのけん かんこくかんもものならず ばんじょうーのやま せんじーんのたに…」と調子よくマーチ風に歌ったものであるが、原詞はなかなか難しい言葉が多い。明治34年に「中学唱歌」に指定されたが、中学生達は次のような歌詞の意味が解って歌ったのだろうか。
第一章 昔の箱根
箱根の山は 天下の険 函谷関も物ならず
万丈の山 千仞の谷 前に聳え後に支う
雲は山をめぐり
霧は谷をとざす
昼猶闇き杉の並木 羊腸の小径は苔滑らか 
一夫関に当るや万夫も開くなし
天下に旅する剛毅の武士
大刀腰に足駄がけ 八里の岩ね踏み鳴す
斯くこそありしか往時の武士
    

第二章 今の箱根
箱根の山は 天下の阻 蜀の桟道数ならず
万丈の山 千仞の谷 前に聳え 後に支う
雲は山をめぐり
霧は谷をとざす
昼猶闇き杉の並木 羊腸の小径は苔滑らか
一夫関に当るや万夫も開くなし
山野に旅する剛毅の壮士
猟銃肩に草鞋がけ 八里の岩ね踏み破る
斯くこそありけれ近時の壮士