Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

雨が降りよる

      
午後、散歩の帰りに小雨となった。途中の民家に洗濯物を干してあるのが目にとまった。「雨が降り出したよー。洗濯物が濡れよるでー。」と軒端で作業しているお爺さんに声をかけた。「あ、もう降りよるかい。そりゃありがとう。」とあわててとんできた。
 ひょっと思い出したが、関東では「降りよる」がよくわからないらしい。(1)雨が降り続いているのも、(2)今は止んでいるが地面が濡れていて、さっきまで降っていた状態も、「雨が降っている」というからだ。わが大分県では、(1)は「降りよる}、(2)は「降っちょる」と言い分けている。英語では、(1)はIt is raining、(2)はIt has rainedと使い分けるので、大分県は英語的というわけか。国語学者金田一春彦によれば、「降りよる」は大分県だけでなく、中国・四国・九州地方に共通だそうだ。「よる」や「ちょる」は、〈現在進行形〉と〈状態〉を使い分ける豊かな言語表現というわけだ。
鶴見岳の北壁に降っちょる雪は、まだしばらく溶けそうにない。
 散歩道はずれ探梅ごころかな  剛誠