Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 小さな本

      

 今日、『小さな本』(工藤みのり 著)が届いた。
A5版、41ページの、ほんとに小さな本である。著者は野口小学校3年生だ。
昨年12月から今年の11月までに書いた読書感想文・日記・意見文・自由詩などの数編をまとめ、母親が印刷しいっしょに製本した、文字通り手作りの本である。
その中の一つに次のような意見文がある。

 「やめてほしい首相の口ぐせ」
 麻生首相の口ぐせが「なんとなく」という記事を読みました。記事によると、記者団の取ざいや、予算委員会での答べんなどを合わせると、「なんとなく」が五十回以上登場したそうです。
 私はこれを読んでびっくりしました。テレビで見る麻生首相はいつもどうどうとしてせいじをしているように見えたからです。「なんとなく」という言葉は、どういうときに使う言葉か、じ書をひいてみました。
 「これといった理由や目的もなく」とありました。
 こんなふうに国のせいじをされるのは、すごく不安です。思いつきで言ったことが、国のほうりつになるかもしれないと思うからです。だから、首相には自信をもった言い方をしてほしいです。たとえば、「私は…だとおもう。だから…すればいい」というような言い方がいいと思います。
 そうすれば、私たちはなっとくするし、麻生首相を信じることができるでしょう。自分が首相だということを忘れないでください。
          (2008年11月2日 朝日新聞声欄「若い世代」掲載)
 麻生さん、小3の女の子があなたの発言に耳傾けているのですよ。しっかりしてください。言葉の読み違いにも気をつけてくださいよ。

 毎月送られてくる「こどもしんぶん」に書いているみのりさんの文章力の上達ぶりにはいつも目を見張る。両親の美質を受け継いだ能力に、家庭教育が相まっての結果だと思う。パパ・ママの結婚式で仲人席に座った者としても、みのりさんの成長はうれしい。みのりさんの処女出版『小さな本』は、私にとってはとっても【大きな本】である。