Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

フォトジャーナリズム展

      


近くの立命館アジア太平洋大学(APU)の天空祭(学園祭)に行って来た。
いずこの大学も一番のにぎわいは各種模擬店の食べ物屋であり、ここも大勢の若者の熱気むんむんであったが、今日の狙いは「世界フォトジャーナリズム展」である。一昨年以来2回目の観覧であるが、世界のどこかで今なお絶える事のない戦争・民族紛争・内乱・環境破壊・自然災害等で殺されたり、感染症で苦しんだり人権が侵害された人々をカメラを通して告発した記録写真の数々である。
いずれも死と背中合わせの現場写真ばかりであるが、今回の写真展で最も強烈な印象に残ったのは、当のフォトジャーナリスト自身が被写体となったあの写真である。2007年ラングーン市内の路上で仏教徒達の反政府デモを鎮圧していた軍の銃に撃たれ、倒れながらもカメラを回していた映像ジャーナリスト長井健司氏の写真である。日本の各メディアが何度も紹介したあの悲劇的な映像である。
あのとき、あの映像は誰が撮ったんだろうかという疑問が消えなかったが、今日の写真展で疑問氷解。1973年パキスタン生まれ(若い!)Adrees Latifというジャーナリストである。この映像はDAYS国際フォトジャーナリスト大賞を受け、後にピューリッツアー賞を受賞している。
ロバート・キャパを尊敬し、ベトナム戦争下、川を渡って逃げる母子の写真で有名な沢田教一カンボジア戦線取材中狙撃されて死んだが、兵士でないが、ジャーナリストとしての戦死だったと今も思う。この写真で沢田も1966年にピューリッツアー賞を受賞し、死後、ロバート・キャパ賞も受賞(沢田の写真集が出てすぐ買ったが、何処かにあるはずだ)。
今日はアドリース・ラティーフの名前が分かったことが最大の収穫である。