Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

憲法記念日

         
 きょう5月3日は憲法記念日です。国民の祝日に関する法律祝日法)によると、「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」日と定義してあります(何とも素っ気ない定義)。
1946年11月3日に公布され、6ヶ月を経て1947年5月3日に施行された日本国憲法ですが、公布の11月3日は文化の日となっています。
 現職の頃は、日本国憲法について制定の経過・前文と11章103条の全文解説・帝国憲法との違い・憲法と立法、行政、司法との関係・違憲立法審査権・第9条と現実・護憲論と改憲論などについて、視聴覚教材も利用して高校生に授業したものです。もうウン10年も前のことです。下手な授業につき合ってくれた当時の生徒諸君は、憲法記念日の今日、憲法について何を思っているでしょうか。或いはすっかり忘れ去っているでしょうか。
 今、憲法に関して国民の関心事は、経済危機による貧困の問題や老人福祉の問題で第25条(最低限度の生活権)と自衛隊の海外派遣問題で第9条(戦争放棄)の問題なのでしょうか。毎年この時期になると各メディアが憲法に間する世論調査結果を発表しますが、ごく大雑把な国民の憲法に関する意識は感じ取れます。また、明日の新聞には、護憲派改憲派の集会の模様やそれぞれの主張やアピールが記事になるでしょう。最近、日本国憲法のマンガや、おとなも子どもも読める解説書も出版されていますが、わかりやすいのは昭和22年(1947)8月に文部省が発行した『あたらしい憲法のはなし』です。終戦後の小学校高学年の憲法学習用に発行されたもので、1年生に入学したばかりの私は残念ながら習っておりません。この教科書の復刻版を手に入れ、高校生の授業で参考資料として使いました。
 直接は目に見えにくいものですが、日本国憲法は私たちの毎日の生活に深く関わっています。記念日の今日とはいわず、日本国憲法に目を通してみるのも何かの発見につながるもしれません。