Himagine雑記

思いついたときに気ままに書く雑記帳

 ひつじ

11月というのに稲が青々と繁っています。別府市内で、二期作にしてもこの時期から育つのでしょうか、いつ頃収穫できるのでしょうか。
実はこの田んぼは、10月11日に撮影した稲架襖の立っていたあの田んぼなのです。二回目に植えた苗ではなく、切り株から生えて伸びている稲なのですよ。雄山閣の『新版 俳句歳時記』に、「稲刈りの済んだ刈り株から、新しく青々と伸びて来た稲が〈ひつじ〉で、そのひつじの萌え出た田を〈ひつじ田=稲孫田〉という」とあります。〈ひつじ〉は〈櫓〉の左が木偏でなく禾偏の字もありますが、私のPCでは出てきません。ひつじは季節が寒に向かうため実らずに枯れてしまいますが、日当たりのいい季節風の当たらないところのものは、小さな穂が出て貧弱ながら籾をつけることがあり、スズメやヤマバトが啄みに来ます。
多分、別府市内でこれほど一面にひつじが見える田んぼは他にないのでは。なしか!!??
以前メールでお知らせしたとおり、ここは江戸時代中期に湿地を開墾した湿田だからと考えられます。水はけが悪く、刈り株の根がそのまま生きているからです。水はけの良い普通の水田の切り株は水分がなくで枯れてしまうので、ひつじは見られないのです。
我が家から坂を下り徒歩で3分ほどのところにあるこの稲孫田は、今が見頃です(紅葉ではありません)。その隣は蓮の葉が枯れ、レンコンが掘られるのを待っています。
この田んぼは毎日の散歩コースなので、定点観測的に四季の移り変わりをデジカメしています。
本日も Himagineの日記 を覗いて戴きありがとうございました。

ひつぢ田に紅葉ちりかかる夕日かな  蕪村
ひつぢ生ふる苅田の面の今さらに早苗にかへる色ぞさびしき  契沖